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昇給しない環境で医療者は育たない

人を育てるコストを負担しない独法化が医療を壊す

冬のボーナスが支給されました。明細を見てがっかりした人も多いと思います。

「医療関係者の皆さまには心から敬意を表したい」という小池都知事の私たちへのメッセージが、ボーナスの年間0.1月引き下げです。

ボーナスを引き下げる敬意の表し方があるなんて、びっくりです。全国で感染の急拡大を受けて、看護師不足による医療崩壊の可能性が取りざたされています。

建物や医療機器はすぐにでも準備することができますが、そこで働く人は一朝一夕に育てることはできないのです。ECMOや人工呼吸器を扱える看護師を育てるには数年の歳月が必要です。

そこで、大阪のコロナ重症センターでは足りない看護師を50万の月給で募集をかけました。

大阪府立病院を独法化して看護師の給料を切り下げ、働き続けるモチベーションを失わせておきながら、他県の医療を支える看護師を横取りしているのです。自らは看護師を育成する費用を負担せず、必要になったら金の力で引き抜くやり方はモラル崩壊です。

都も独法化で給与カーブをフラット化し、看護師を育てるコストを負担することから逃げようとしています。モチベーションをもって働き続けることができる賃金カーブでなければ、高い技術を持った看護師を養成することはできません。

(PDF)はコチラ

支部ニュース60-07号

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