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活動報告

12.10都議会包囲大抗議集会

2021年12月10日(火)、に都議会厚生委員会で都立・公社病院の独法化中止を求める請願書名が審議されました。

当日は、請願の採択を求めて行われた、「12.10都議会包囲大抗議集会」が都議会議事堂東側 都庁第1庁舎正面西側歩道にて開催され、平日にもかかわらず300人を超える市民が参加しました。

署名の呼びかけ人である宇都宮健児さん、本田宏さん、東京保険医協会の須田会長など多くの人が独法化反対を訴えました。
以下、集会で訴えを述べられた方々の内容をまとめましたのでご紹介いたします。

実行委員会・窪田事務局長《開会挨拶》

小池知事が都立・公社病院独法化の動きをどんどん進めるなか、それを中止する請願署名(署名は約6万筆)を集めてきた。
今日の都議会開催日に提出した。採択し、きっぱり中止するよう求める集会。年明けに廃止の条例出される可能性。世論を広げて中止しよう。

原のり子都議

今日開会の厚生委員会には独法化下場合の中期目標示される。
独立行政法人法の30条に「業務の継続(民営化か廃止)を定期的に検討していく」は適用されるかを議会で質問。
病院経営本部長は「適用される」と答弁。
独法化しても変わらないということはない。都民の声と運動と野党一致して反対の声を上げていく。
障害や認知症のあるコロナ患者を積極的に受け入れたのは都立・公社病院。
民間病院が安心して医療活動を続けるためにも、独法化はありえない。

元日弁連会長 宇都宮健児

コロナ禍で日本の医療体制の脆弱性が明らかになった。充実の方向に舵を切るべき。
採算や儲けと対極にあるのが医療や教育。人間の尊厳を守るために税金をつぎ込むのが、国や東京都の当然の仕事。
中止だけでなく、充実・強化こそが必要。頑張ろう。

NPO医療制度研究会・本田宏医師

人口あたりの死者数が多かったのが、大阪、兵庫、5番目が東京。
公的医療機関が少なく、医療が十分に機能していなかった。
そもそも日本は公的病院が2割程度と極めて少ない。

明治10年当時は公的病院が多かったが西南戦争で公的病院が赤字になったため、民間病院が増えてしまった。
「医療にお金を使いたくない」という国でいいのか。
都立病院の独法化の次は全国442の公立病院の統廃合に繋がる。まわりの人に伝えて止めよう!

東京自治労連・椎橋さん

東京のコロナ対応を支えてきた都立病院。約3割の病床を提供してきた。
独法化で病院職員が公務員でなくなる。都職員の約3割がいなくなる。
都民に向き合い、声を行政に届ける施設がなくなってしまう。
この後も水道などの民営化が狙わていくことも明らか。都政を守っていこう。

東京保険医協会・須田 昭夫会長

日本は病床数が他国と比べで極めて少ない。
さらに医療費が安すぎるので、重装備のベッドを用意できなかった。
医師はOECD諸国基準で12万人足りない。この原因は低医療費政策。
医療に大切なのは効率ではなく、優しさや思いやりだ。
空床は赤字ではなく、患者を受け入れられるゆとりだ。
患者が少ないから首を切る、病床を減らすということでは医療は成り立たない。
経営者が「稼げ」と言ったら患者のための医療をしなくなる。転換を。

東京土建一般労働組合・木村書記次長

「ケガと弁当は自前持ち」と言われた時代から、安心して働ける制度を勝ち取ってきた。命をまもる病院がなくなるなんてとんでもない。

東京医労連・細見学書記次長

民間の医療介護労働者を組織している医労連も独法化に反対。
世田谷で訪問介護をしている組合員から「なにかあった時に都立松沢病院に頼れる、地域連携に助けられている」。
民間では採算が取れない医療を担ってきた都立・公社病院を守りたい。
都民にまだまだ知られていないこの計画を署名を集めながら、広めていきたい。

世田谷健康友の会・安田学事務局長(元民間精神病院職員)

民間精神病院では次々クラスターが発生したが、患者を受け入れたのは都立松沢病院(精神病院)。
沖縄ではひとつの精神科病院でクラスターが発生し80人が亡くなった。全国でも転院先先がなく230人以上が亡くなった。
大規模病棟、閉鎖環境、医師・看護師不足が状態化している民間精神病院では対応できなかった。独法化は都民の要望ではない。
世田谷区議会では独法化反対の請願署名が採択された。都立は都立のままで。

区立台東病院を守る会・寺山邦裕会長

一度廃止にされた都立台東病院を区民の力で2009年に区立病院として復活させた。
それが2019年に突然統廃合のリストに載った。台東区の人口を増えているのにおかしい。都立・公社病院とともに守りたい。

都庁職病院支部・大利書記長

30代のスタッフから「いつ辞めたら、退職金が一番もらえるか」と質問された。モチベーションは下がっている。
小池知事は都立病院の職員に対し、2年連続一時金の引き下げを行っている。口では感謝を言いながら、やっていることは真逆だ。
橋下元大阪知事は「看護師は生産性が低いのに給料はばか高い」と罵った。その後独法化で看護師の勤続年数は極端に短くなった。
ベテラン看護師が次々辞めていく病院では、患者は安心して入院できない。
勤続年数が短いため、コロナ禍で大阪は人工呼吸器が扱える看護師が集められなかった。
2月の都議会に向けて独法化を止める動きをさらに広げよう。

新たな変異株の脅威が迫る中、強行されようとしている独法化に多くの都民が不安や疑問を抱いています。
「♯都立公社病院の独法化ではなくコロナ医療の充実をもとめます」という声を広げて独法化をストップさせましょう。
来年6月総務省が認可をするまで独法化をストップさせるチャンスはまだあるのです。

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