11.30経営本部に解明要求 経営本部はあいまいな回答
公社病院の建て替えは新法人の負担 こんなことで10年間の保障は守られるのか
現在支部が危惧しているのは、老朽化している公社病院の建て替え問題です。
経営本部は、新法人設立以降は新法人の負担で大規模改修や建て替えを行うとしています。
現在、公社病院の土地・建物を所有しているのは都なので、全額都が負担することになります。
そのため公社は、建て替え費用を、全く積み立てていません。
そのうえ、公社病院の経営状況は非常に厳しく、財産が年々先細りしていて、運営を支える資金の92%が負債という状況でした。
都は都議会で「財務基盤を強固にしたうえで新法人に引き継ぐ」と答弁しています。具体的には、どのようにして財務基盤を強固なものにするのか、とりわけ大規模改修や建て替え問題にどのように対処するのかを解明要求しました。
残念ながら11月30日の回答は、全体的にあやふやで、具体性に欠くものでした。
一昨年度までに比べて医業収益が61億円減ったにもかかわらず、昨年度の公社の財務状況は大きく改善しました。「コロナ補助金」によるものです。経営本部の回答はこの点には触れず、改善した数字だけを上げて問題ないとするものでした。
公社病院の財務の改善はコロナ「バブル」による一過性のものです。92%以上が負債という経営体質は何ら改善されていないのです。
財務基盤がぜい弱なまま新法人に移行すれば、移行期間10年間の保障などは絵に描いた餅となってしまいます。支部は、労働条件に関わる解明要求とともに再度の解明要求を提出します。(※支部の要求事項と経営本部の回答は支部のHPで)
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支部ニュース61-5号