病院支部声明(2018年11月6日)「都立病院400億円赤字」のウソを批判する 支部執行委員会声明
おときた都議はフェイクニュースを拡散するな
おときた駿都議は、10月24日に行われた都議会決算特別委員会で病院経営本部に対して質疑を行ったと自身の公式サイトに「大阪市民病院の改革に続け!毎年約400億円赤字の都立病院は、速やかに独立行政法人化を」としてアップしている。そこでは都立病院は「毎年約400億円もの赤字(一般会計からの繰入金)が常態化しています」と書いている。タイトルでは赤字と言い切っていたのに、本文では(一般会計からの繰入金)という一文が挿入されている。本文ではなぜ赤字と書かなかったのか。しかも繰入金は赤字ですと明確に書かず、「毎年約400億円もの赤字(一般会計からの繰入金)」とあいまいな書き方をしている。
まず以下2点において、おときた都議の主張は誤りである。①一般会計からの繰入金は赤字ではない。 ②都立病院の運営で生じた赤字を埋め合わせるために一般会計から補填が行われているわけではない。
一般会計からの繰入金は「地方公営企業法及び総務省通知『地方公営企業繰出金について(通知)』に基づき」繰り入れられている。都立駒込病院では「高度医療」として基準額55億2581万8千円が算定されており、同額が繰入れられている。これは自治体病院である駒込病院が高度医療を行うために定められている繰入れであり、駒込病院が赤字だからではない。このように法令に基づいて行われている繰入を赤字と表現するのは、おときた都議の都立病院は「独立行政法人化」すべきという主張をもっともらしくするためでしかない。
おときた都議の主張である「毎年400億円もの赤字」を病院経営本部は認めていない。これは赤字を主張するおときた都議にとっては大問題ではないのだろうか。しかし公式サイトでは「都立病院の経営状態について確認した」としか書いていない。「400億円の繰入金は赤字と認めろ」と都議会で厳しく追及したのだろうか。できなかったはずである。なぜなら冒頭に述べたように「400億円の赤字」は事実ではないからである。だから公式サイトでも「毎年約400億円もの赤字(一般会計からの繰入金)」のようなあいまいな書き方をわざと行っているのである。
つまりおときた都議は、都議会で主張することもできなかった根拠のない主張である「毎年400億円もの赤字」というフェイクニュースをネットで拡散しようとしていることになる。これは都議のやるべきことではない。まして都立病院の問題は命の問題である。命の問題でフェイクニュースを拡散させる。これが都議会議員としてふさわしい行動だろうか。
都庁職病院支部執行委員会は、おときた都議が都民の命の問題である都立病院問題でフェイクニュースを拡散させるのを今すぐに止めること。そして猛省し都立病院問題に真摯に向き合うことを求める。
2018年11月6日 都庁職病院支部執行委員会